五十肩の最新治療
五十肩の最新治療

サイレントマニピュレーションは、五十肩(肩関節周囲炎)などによって肩の動きが著しく制限された状態に対して行う治療法の一つです。麻酔下で、癒着した関節包(かんせつほう)や周囲の組織を徒手的(としゅてき:手を使って)に剥離し、肩関節の可動域の回復を図る手技です。
麻酔が効いている間に行うので、処置中に痛みを感じることなく治療を受けていただけます。保存的な治療(リハビリ・注射・薬など)を続けても改善が見られない重度の拘縮(こうしゅく:関節が固まった状態)に対して、選択肢の一つとして検討される治療法です。
サイレントマニピュレーションはリハビリテーションとセットで行うことで効果を最大限発揮します。
肩関節を動かしているのは腱板と呼ばれる4つの筋肉です。しかしながら、肩が動かない状態が続くとこの筋肉が萎縮して、正常な動きができなくなります。癒着を剥がした後に筋肉の動きを正常化することで初めて、肩が上がるようになります。
当院ではサイレントマニピュレーションだけではなく、しっかりとしたリハビリテーションによってより早く改善に向かうように取り組んでいます。
五十肩は、肩関節の周囲にある関節包・靭帯・筋肉などの軟部組織に炎症が起こり、痛みと運動制限をきたす疾患です。正式には肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)と呼ばれます。40歳代後半から60歳代に多く見られますが、年齢を問わず発症することがあります。
症状は一般的に3つの時期に分けられます。
五十肩は自然に治ることもあります。しかしながら、自然に治るのを待つよりも適切な治療をした方が早く治る確率を高めることが出来ます。
以下の症状に当てはまる項目が多い場合は、五十肩の可能性があります。
五十肩の明確な原因は完全には解明されていませんが、加齢による肩関節周囲の軟部組織の変性が主な要因と考えられています。関節包の肥厚(ひこう:厚くなること)や癒着(ゆちゃく:組織同士がくっついた状態)、滑液包(かつえきほう)の炎症、腱(けん)の変性などが複合的に関与しているとされています。
また、糖尿病・甲状腺疾患・過去の外傷歴なども発症リスクを高める要因として知られています。日常生活での肩の使いすぎや、反対に長期間動かさないことによる変化が関与することもあります。
関節包が癒着して正常な動きが妨げられると、肩関節の可動域が制限されます。この状態が長期間続くと、さらに組織の線維化(せんいか:硬くなること)が進み、拘縮が固定化されてしまうことがあります。

サイレントマニピュレーション最大の特徴は、麻酔下で行われるため処置中に痛みを感じにくいことです。麻酔によって筋肉が弛緩(しかん:緩んだ)した状態で、医師が慎重に関節の動きを回復させていきます。
メスで皮膚を切って癒着部分を直接剥がす手術とは異なり、サイレントマニピュレーションは皮膚を切らずに行うことができます。そのため、術後早期からリハビリテーションを開始することができます。
処置によって得られた可動域を維持・向上させるために、術後早期からのリハビリテーションが非常に重要です。当院では理学療法士が処置後のリハビリプログラムを担当し、回復をサポートします。
サイレントマニピュレーションは、すべての肩の痛みや動きの制限に適応となるわけではありません。炎症が強い急性期や、腱板断裂(けんばんだんれつ)など他の疾患が原因の場合は適応とならないことがあります。
適応かどうかは、診察および画像検査(レントゲン・MRIなど)の結果をもとに医師が総合的に判断します。まずはお気軽にご相談ください。
入院は必要ありません。処置自体は短時間で終わります。部分麻酔を使用するため、処置後は院内で一定時間の経過観察をした後、帰宅できます。
保険診療の範囲内で対応できます。詳しくは診察時にご確認ください。
麻酔が切れるまでの間は安静が必要です。処置当日の車の運転はお控えください。翌日以降の日常生活への復帰については、医師の指示に従ってください。
再発した場合や、改善が不十分な場合に複数回行うことがあります。ただし、適応については医師が診察のうえ判断しますので、気になる点はご相談ください。
はい。処置後は可動域を維持・向上させるために、早期からのリハビリテーションが重要です。当院では処置後のリハビリプログラムも提供しています。
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