腰の痛み
腰の痛み
腰は体の中心に位置し、立つ、座る、歩くといったあらゆる動作の要となります。そのため非常に負担がかかりやすく、日本人の多くが一生に一度は経験すると言われるほどポピュラーな悩みです。しかし「ただの腰痛」と放置していると、足のしびれや歩行困難につながる疾患が隠れていることもあります。当院では、お悩みの原因を的確に診断し、最適な治療を提供します。

長年の負担によって、腰の骨(腰椎)のクッションである椎間板が傷み、骨の間隔が狭くなっている状態です。変形した骨が「骨棘(こつきょく)」というトゲのようになり、周囲の神経や筋肉を刺激して痛みを引き起こします。
主な原因は加齢ですが、長年の肉体労働やスポーツ、肥満、悪い姿勢の継続なども骨の変形を早める原因となります。加齢に伴う自然な変化でもありますが、痛みが強い場合は適切な対処が必要です。
レントゲン検査を行い、骨の変形の程度や、骨の間隔がどのくらい狭くなっているかを確認します。他の疾患が疑われる場合は、詳しく神経の状態を調べる検査を追加することもあります。
まずは消炎鎮痛剤や湿布で痛みを和らげます。また、コルセットで腰を保護したり、電気治療や温熱療法で血行を改善したりします。リハビリでは、腰を支える腹筋や背筋のトレーニングを行い、腰椎への負担を減らしていきます。

骨の間にあるクッション(椎間板)の一部が外側に飛び出し、足へつながる神経を強く圧迫している状態です。20代〜40代の比較的若い世代にも多く、急激に強い症状が出ることが特徴です。
椎間板への強い圧迫が原因です。重いものを持ち上げる動作、激しいスポーツ、中腰での作業といった負担に加え、喫煙や遺伝的な要因も関係していると言われています。
レントゲン検査に加え、MRI検査が非常に有効です。MRIでは飛び出した椎間板がどの程度神経を圧迫しているかをはっきりと確認でき、治療方針の決定に役立ちます。
多くの場合、まずは安静や薬物療法、ブロック注射などの「保存療法」で改善を目指します。神経の炎症を抑える薬を使用し、理学療法士が神経に負担をかけない動作の指導を行います。足に麻痺が出たり、排尿・排便に支障が出たりする場合は手術を検討することもあります。

背骨の中にある神経の通り道「脊柱管」が、骨の変形や靭帯の厚みによって狭くなってしまった状態です。中の神経が圧迫されるため、特に立ったり歩いたりする動作で足に症状が出やすくなります。
加齢が主な原因です。長年腰を使い続けたことで骨や靭帯が厚くなり、徐々に神経の通り道を狭めていきます。高齢の方に多く見られる腰の疾患の代表格です。
問診で「歩き方や休み方」の特徴を詳しく伺います。レントゲンで背骨の並びを確認し、MRIで神経がどの場所でどのくらい狭められているかを診断します。
神経の血流を良くする薬(プロスタグランジン製剤)の内服が効果的です。リハビリでは、腰をそらさないような姿勢の改善や、筋力強化を行います。生活に大きな支障が出るほど歩行距離が短くなった場合には、手術による除圧を検討します。

成長期の柔らかい骨が、繰り返しの動作によって疲労骨折を起こし、背骨の本体と後ろ側の骨が離れてしまった状態です。成長期に発見できれば修復の可能性がありますが、時間が経過すると「分離」したまま固まってしまうことがあります。
スポーツによる過度な負荷が原因です。ジャンプや腰をひねる動作を繰り返すことで、腰の骨の特定の部位にストレスが集中して起こります。成長期にスポーツを熱心に行っているお子様に多く見られます。
レントゲン検査で骨の離れを確認します。初期の疲労骨折の状態を見つけるためには、CT検査やMRI検査が非常に有効です。
骨がつく可能性がある「初期〜進行期」であれば、数か月間の硬性コルセット装着による固定と、スポーツの中止が基本です。骨が完全についていない「終末期」の場合は、痛みをコントロールしながら、周囲の筋肉を柔軟にするリハビリを行って日常生活や競技への復帰を目指します。
腰の不調は、放っておくと足のしびれや筋力低下につながり、日常生活に支障をきたす恐れがあります。「少し調子が悪いだけ」と我慢せず、まずは整形外科専門医にご相談ください。最新の知見に基づいたリハビリと治療で、皆様の健やかな毎日をサポートいたします。
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