頚椎症|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

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頚椎症|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

頚椎症

皆さんこんにちは。

今回は頚椎症についてのお話です。

頸椎とは首の骨のことで脳とつながる脊髄が通っています。その脊髄からでる神経が圧迫されることでいろいろな症状が出ます。

スマホ首やデスクワークが多くなった現代においてこの頚椎症で悩まれる方も増えてきているのではないかと思っています。

それではより詳しく解説していきます。

 

 

~どうなるの~

症状は3つに大きく分けられます。

それは首の痛み・手のしびれや痛み・足のしびれや痛みです。

それぞれ分けてお話していきます。

  • 首の痛み

首や肩甲骨付近に痛みや肩こりなどの症状が出ます。首を動かすと痛みは増します。

症状は首や肩甲骨付近のみでこの段階では手のしびれはありません。これは首の局所的な症状です。

  • 手のしびれや痛み

主に片方の首から肩、腕、手にかけての痛みやしびれがおこります。力が入りずらくなったり箸がうまく使えないやお茶碗を落としてしまうなど症状があります。これは脊髄からでた神経を圧迫されたときに起こる症状です。

  • 足のしびれや痛み

両手足がしびれ、動きが悪くなります。症状が進むと尿が出ずらくなる、階段の上り下りが難しくなるなどといった症状が起こります。これは脊髄が圧迫されたときに起こる症状です。

 

~何が起こってるの?~

背骨をつなぎ、クッションの役割を果たしている椎間板は20歳過ぎからすり減りが始まります。徐々にすり減りが起こり、進行すると椎間板にひびが入ったり、つぶれてきたりします。椎間板がつぶれてくると周りの骨が変形し、でっぱりができてきます。このように変形した骨や椎間板が脊髄から出てくる神経を圧迫します。この脊髄からでた神経の部分を神経根と呼びます。神経根が圧迫されると②のようにその神経の支配している領域にしびれや痛みが出ます。

骨の変形に伴って骨の周りにある靱帯が分厚くなってきます。靱帯が分厚くなると脊髄の通り道が狭くなり、脊髄の支配しているところに症状が出ます。脊髄は脳から腰にかけてつながっており、首で脊髄が圧迫されると手の症状だけでなく、足の筋力が落ちたり、異常な感覚が出現します。姿勢が悪かったり、首に過度の負担がかかる運動などでこの変形が早まってしまう可能性があります。

 

 

~何でなるの?~

姿勢が悪かったり、首に過度の負担がかかる運動などでこの変形が早まってしまう可能性があります。

特にデスクワークや重労働、スポーツでの繰り返す圧力のため椎間板が変性し、弱くなります。弱くなった椎間板はクッションの役割を果たせなくなり、周囲の靱帯や骨が変形してしまい神経が圧迫されてしまいます。

 

 

~どんな検査をするの?~

手のしびれは首以外にも肘や手首に原因があることがあります。まずは診察し手のしびれの原因はどこにあるのか判断します。

続いてレントゲン検査で骨の形や椎間板の隙間、異常な石灰化がないかなどをcheckします。いろいろな角度や首を動かして変化がないかなどを調べます。

そしてMRIでの精密検査をしますMRIでは神経の通り道がどのように狭くなっているのかを調べます。当院にはMRI検査ができないので合志病院などでMRI検査をして頂きます。

 

 

MRIみればすべてわかるのではないの~

MRI検査では神経がどのように圧迫されているのか、腫瘍や膿がないかなど非常に多くのことがわかります。

しかしながら、頚椎症で起こるようなしびれや症状は肩やひじ、手首の神経が圧迫されている場合でも起こります。

つまり、MRIで神経の通り道が狭いところがあっても実は首が悪いのではなく、肩やひじ、手首に原因があったりすることがあります。

まずは原因が本当に首なのか確認するために様々なテストをする必要があります。

また、MRIは寝て撮りますが、レントゲンは首をそらせて撮ったり、下を向いて撮ったりすることで本当に痛い姿勢でどのような形になっているのか見ることができます。

色々な方法で検査したほうがより確実な診断ができますが、余計な検査はみんなしたくないと思いますのでしっかり狙いを絞った検査方法を心がけていきますね。

 

 

~どうやったらなおるの?~

姿勢を改善し、首に負担をかけないようにすることが最も大切です。一般的な形の首では少しうつむき加減にするほうが神経への負担は少なくなりますが、個人差がありますので骨の形を見ながらお話したいと思います。

また、痛みが出ているときは炎症を抑える効果のある消炎鎮痛薬(ロキソニンなど)や神経の痛みによく効く薬(リリカ・タリージェなど)を使います。

薬とともにリハビリテーションで首の筋肉を温め循環を良くしたり、落ちてしまった筋力を取り戻したり、細かい作業ができるように訓練を行っていきます。

そして、リハビリで首に負担のかからないような動きや周囲の筋力を和らげることで痛みを改善します。痛みで変な動きをしているとほかの所まで痛みが出てくることがあるのでリハビリはとても大事です。

筋力が低下したり、痛みが改善しないときは手術をお勧めすることがあります。

手術が必要となったときは近所や希望の場所に紹介状を書いて、当院でのデータをすべてお渡ししますので、気兼ねなく相談してください。

 

 

パソコンやスマホを使う時間が長くなった最近ではこの頚椎症で困っている方が増えてきているような気がしています。

首だけでなく背骨全体の姿勢を意識して、ストレッチすることが重要です。

毎日の仕事終わりに少しストレッチする習慣をつけて、痛みが出ないような体にしていきましょう。