膝靱帯損傷|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

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膝靱帯損傷|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

膝靱帯損傷

皆さんこんにちは。

今回は膝の靱帯損傷についてのお話です。

スポーツや交通事故などでありがちなケガですね。損傷の程度やその後の処置によっては生涯悩まされる恐れのあるケガです。

少しでもこのブログが参考になるように解説してみます。

 

 

~どうなるの~

交通事故などのケガをして1週間ぐらいが痛みと腫れのピークになります。腫れが強くなると膝の中に血が溜まって少しでも動かすと強い痛みが生じます。

ケガをして3週間ぐらいすると腫れや痛みは改善してきます。しかしながら、靱帯が切れたことによる不安定感で困ることが出てきます。とくに下り坂や階段の上り下り、少しひねった動作をしたときに感じることが多いです。

不安定感があるまま放置しておくと新たに半月板損傷や軟骨損傷などを起こし慢性的に痛みや膝に水がたまるといったことが起こります。

 

 

~何でなるの?~

スポーツや交通事故などで大きな力が膝に加わったときに、その力の方向に応じて色々な靱帯損傷を生じます。

外側からの力が加わると内側側副靱帯が、内側からの力が加わると概則側副靱帯が損傷し、前側から内側に向けての力が加わると前十字靭帯が、後方への力が加わると後十字靭帯が損傷します。

もっとも頻度が多いのは内側側副靱帯損傷です。

更にねじれの力や強力な力が加わると複数の靱帯が切れたり、半月板損傷や骨折を伴います。

 

 

~どんな検査をするの?~

まずは膝を動かしてどこにゆるみがあってどのような動きで痛みが出るのか調べます。

靱帯はレントゲンでは写りませんが、痛みが出やすい立った状態での評価をすることができます。靱帯損傷を疑う場合はMRIで評価をします。

MRIは靱帯だけでなく、半月板や軟骨の損傷も評価することができるのでこのようなケガには必須の検査となっています。

 

 

~どうしたらいいの?~

ケガした直後は腫れを引かせて痛みをとることを目標にします。安静のためにギプスで固定することもあります。腫れが引いてきたらサポーターを装着して痛みのない範囲で動かす練習をします。内側側副靱帯損傷であれば多くがこのまま治りますが、前十字靭帯損傷を伴っているとサポーターだけでは不安定性が残存してしまうことが多いです。前十字靭帯損傷があると不安定感のためスポーツ復帰が困難になるだけでなく、将来の変形の原因となることが多いため手術を勧めることがあります。

後十字靭帯損傷では多少の痛み残ってもスポーツ復帰できることが多いことから、まずはサポーターで経過を見ます。

 

手術の方法は靱帯の修復術と再建術の2通りがあります。

前十字靭帯損傷の手術ではハムストリング腱や膝蓋腱を取ってきて加工し、前十字靭帯のあった場所に移植する方法が一般的です。

手術は関節鏡を用いて可能な限り低侵襲で行います。3~6か月程度のリハビリを行い、徐々にスポーツ復帰を目指していきます。

 

 

靱帯損傷はほっておいても一時的には痛みが改善することがあります。しかしながら、年を重ねていくにつれ不安定性が原因で変形の素になったり、些細なことで痛みを繰り返してしまいます。

手術に踏み切るのには勇気がいることと思いますが、適切なタイミングでサポーター治療や手術治療を選択することで将来的な変形を予防することができます。

また、靱帯損傷後は筋力が低下することでケガをする以前よりも運動能力が落ちてけがを再発しやすい状態にあります。それぞれのスポーツや能力に合わせてリハビリテーションを行うことが非常に大切になります。

当院ではこのようなケガに対するリハビリテーションも積極的に行っております。

やりたいことができるようにリハビリを通じてサポートいたしますので困ったことがあれば相談してください。

それではまた来週。