腰椎分離症
- 2023年5月20日
- 腰椎分離症
皆さんこんにちは。
開業して1年が経ちました。
システムの構築や職員教育など未熟な部分が多々あり、多くの患者様に迷惑をおかけしたと反省の1年でした。
次の1年はこうした反省点を活かして、皆さんの満足度を高められるよう頑張ります。
今回は腰椎分離症について説明していきます。
~症状~
腰椎分離症の特徴は腰をそらした時の痛みです。腰をそらしたり、ひねったりした時に痛みがでます。
最初は運動した時にだけ痛みがでますが、徐々に日常生活でも痛みがでます。
腰椎椎間板ヘルニアと違って足のしびれや痛みがでることはありません。
~原因~
この腰椎分離症は10歳代前半の成長期におきます。
成長期の骨は未発達な部分があります。骨は成長とともに伸びますが、この伸びる部分は骨端線と呼び、ほかの部分よりも柔らかく損傷が受けやすくなっています。
腰の骨では腰の後ろ側にある球場の部分にあり、腰をそらした時に力が集中します。この部分に負担がかかることによって骨にヒビが入ってしまいます。このように骨にひびが入った状態を疲労骨折と呼びます。
~診断方法~
腰をそらした時に痛みがあった場合、腰椎分離症を疑います。
腰椎分離症を疑ったらまずX線を取ります。斜めからとった写真で分離部が確認できることがありますが、初期の場合は分からないことが多いです。
腰椎分離症があるのかどうかを調べるためにはMRIが有効です。
しかしながらMRIでは腰椎分離症があるかないかの判断をできますが、どのような状態になっているのかまでは分かりません。
CTは骨の形がよくわかりますので、CT撮影も追加で行います。
腰椎分離症には初期・進行期・末期と分類されます。
現状をしっかりと把握することで今後の治療方針に大きくかかわります。
~治療~
まずは原因となった動作を制限し、コルセットを作成します。
骨折している部分に負荷がかからないようにすることで骨折部の癒合を目指します。
この腰椎分離症になってしまう大きな原因として太ももの前の筋肉が硬くなっていることがあります。太ももの前の筋肉が硬いと反ったときに股関節が動かずに腰に負担がかかります。太ももの前の筋肉をストレッチして股関節を動かしやすくすることで骨折部の負担を軽減していきます。
また、体幹の筋力トレーニングや背中のストレッチを行い、腰への負担がかからない体づくりを目指します。
末期になってしまうと骨折部はくっつかなくなります。
くっつかなくても正しくコンディショニングを行うことでスポーツを続けることができます。再発を予防するためにも適切な柔軟性と筋力を身に着けることが大切です。
腰椎分離症は早期に適切な診断をすることで骨がくっつくかどうかの別れ道になります。
腰痛を感じたら早めに来院していただければ幸いです。
当院では原因をわかりやすく、理解できるように説明するように心がけています。
わかりずらかったことや疑問があれば気にせずに質問してください。
それではまた来週。