大人の偏平足
- 2022年8月31日
- 扁平足
皆さんこんにちは。
今回は扁平足についてのお話です。
扁平足は足の裏が平べったくなるイメージを持っている方が多いと思います。
平べったくなることで様々な変化が起こり、痛みの原因となっていきます。
~どうなるの~
幼児の頃から足裏が平べったかったような小児の偏平足がそのまま残っているタイプではあまり痛みはありません。しかしながら、大人になってから発症する扁平足は内側のくるぶしが腫れ、痛みが生じます。初期には足の扁平は目立ちませんが、次第に変形が進んでいきます。つま先立ちがしにくくなり、さらに進行すれば足が硬くなって歩くことが障害されてしまいます。
~何でなるの?~
足はアーチ構造があり、効率よく体重を支えています。内側のくるぶしの下にはこのアーチを吊り上げる働きをする後脛骨筋の腱が通っています。腱が変性したり体重が増えてしまうことによってこの腱が機能不全に陥ってしまいます。後脛骨筋の働きが弱くなるとアーチが支えられずに偏平足を発症します。偏平足は女性に多く発症します。
~どんな検査をするの?~
足が扁平化しかかとが外を向くようになると後ろから見たときに外側から指先が見えるようになります。X線でかかとの骨の傾きを図ることで数値化し扁平足の程度を評価しております。後脛骨筋の状態を見るためにはMRIで確認します。動きや日々の変化を確認するためにはエコーを用いて評価します。足圧を図ることで重心の位置や実際の設置面積を計測します。
~どうしたらいいの?~
アーチを支えるためには足の裏や足指の筋力を鍛えることが重要です。これを鍛えるためには裸足での生活を心がけ、足指を使うようにします。また、体重が原因になっていることもありますので、太り気味の場合は適切な体重まで落とす必要があります。アキレス腱のストレッチにより筋力を発揮しやすくすることも大切です。
アーチが明らかに低下している場合はアーチサポートがついた中敷きを靴にいれてアーチが崩れないようにします。このアーチをどのように支えるのかを考えてリハビリや装具を上手に使用することが痛みを取り除く方法になります。
当院では足専門の義肢装具士と提携しており、足圧測定を行うことでオーダーメイドの足底板を作ることが可能です。
また、靴の選択方法や日常生活での注意点などもアドバイスさせていただきますので何なりとご相談ください。