坐骨神経痛
- 2022年10月5日
- 坐骨神経痛
皆さんこんにちは。
坐骨神経痛は一般的にもよく聞く名前ですが、正式な病名ではありません。
坐骨神経に沿った痛みを坐骨神経痛と呼びますが、原因は様々です。
どうゆう原因があって、治療法はどうするのか説明していきます。
~症状~
足にいく神経は腰の下のほうから出る神経がお尻あたりで束になります。この束になった神経を坐骨神経と呼びます。
お尻から太ももの裏にかけて痛みが出て、しびれを伴います。
~原因~
坐骨神経は腰からお尻につながっていきますので、そのどこかで神経を圧迫したり、刺激するようなものがあれば坐骨神経痛を起こします。
一番多いものは腰椎椎間板ヘルニアです。
神経は腰から枝分かれしてお尻につながっていきます。腰から出ていくところや、腰の神経が通るところで椎間板が飛び出して神経を圧迫してしまいます。この圧迫された神経が坐骨神経を担う神経であれば坐骨神経痛が起こります。
また、すべり症により腰で神経が圧迫されて坐骨神経痛が起こることもあります。
そのほかにも変形性股関節症により股関節周囲に炎症が起こったり、筋肉が硬くなることで坐骨神経の通り道を圧迫することがあります。
珍しいものでは腫瘍や子宮筋腫により坐骨神経が圧迫され起こることもあります。
~診断方法~
まずは原因が腰なのか股関節なのかを考えます。痛みの部位やどのような姿勢でいたくなるか、筋肉の固さや様々なテストをして調べます。
レントゲンではすべり症がないか、椎間板の隙間は保たれているか、股関節に変形はないかなどを見ます。そのうえで目星をつけてMRI検査を行います。MRIは検査範囲を正確に決める必要がありますので腰と股関節を同時に取ることができないことがあります。そのため、痛みの原因部位を身体所見で特定することが非常に大切になります。
~治療~
原因がわかればその病気に対して治療していきます。
腰椎椎間板ヘルニアであればヘルニアの治療、すべり症であればすべり症の治療が必要になります。
神経の痛みに効果のある薬やブロック注射を使用しながら、原因をどうやって解決するか考えていくことになります。
坐骨神経痛は病名ではなく、症状の一つです。
坐骨神経痛の原因を特定することがまず大切で、中には腫瘍やばい菌による坐骨神経痛の場合もありますので、市販の薬やマッサージなどで様子を見るのではなく、早めに整形外科を受診することをお勧めいたします。
当院では原因をわかりやすく、理解できるように説明するように心がけています。
わかりずらかったことや疑問があれば気にせずに質問して頂ければ幸いです。
それではまた来週。