こどもの側弯症|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

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こどもの側弯症|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

こどもの側弯症

皆さんこんにちは。

前回はこどもの骨折に続いてこどもに多い側弯症について考えてみたいと思います。

学校の健康診断で指摘されたり、姿勢が悪く見えるなどのことから受診される方が多いです。側弯症に対してどう考えればよいのか解説していきます。

 

 

~どうなるの?~

こどもの側弯症で最も多いのは思春期の女子にみられる思春期特発性側弯症です。脊柱自体の変形で気づかれることもありますが、「片側の方が高い」「片側の肩甲骨が突出している」「ウエストラインが非対称」「片側の背中や腰が隆起している」「胸郭が変形している」「スカートをはいたときに傾いている」などのことで家族が気付くこともあります。基本的に痛みなどの自覚症状はありません。

 

 

~なんでなるの?~

こどもの側弯症は上で記した特発性側弯症と先天性側弯症、続発性側弯症、疼痛性側弯、機能的側弯症があります。

特発性側弯症は原因不明で思春期に進行しますので学校検診の項目に含まれている場合があります。

先天性側弯症は生まれつきの形態異常です。

続発性側弯症は神経や筋肉の病気に伴った側弯で、原因となる病気の治療を合わせて必要とします。

疼痛性側弯は椎間板ヘルニアなどの痛みを避ける姿勢が原因となります。

機能的側弯症は両足の長さが違う病気などによる側弯で原因を解決すれば改善します。

 

 

~どんな検査をするの?~

レントゲンを撮ると背骨は単に側方に曲がっているだけではなく、ねじれやくさび状の変形を伴っています。胸郭全体が変形し、高度の側弯となると呼吸の機能障害が発生することがあります。思春期に多い特発性側弯症は成長に伴って、進行する可能性があり、定期的な診察と適切な時期の治療が必要です。

 

 

~どうしたらいいの?~

治療方法は側弯の程度をレントゲンで測定し、年齢などの要素を含めて判断します。

側弯の程度はコブ角とゆう角度を計測して評価します。コブ角が25度以下の側弯ではそのまま大人になれば大丈夫ですので定期的な診察で悪化していないかの確認をするのみで経過観察します。25度~40度までの側弯に対しては進行防止のため装具を用いた治療が必要になります。40度以上の側弯となると痛みや呼吸機能の悪化などの可能性が出てきますので手術を考慮します。手術の方法は背骨を矯正して金属で固定する方法です。近年は金属がよくなっていろいろな方法が開発されたことから自分が医者になったころから比べ格段に手術時間が短く、傷も目立たなくなってきております。

通常は成長が止まることまで注意深く、経過を見る必要がありますが、30度以上ある側弯の場合は成人になってからも進行することがありますので更なる経過観察が必要となります。

 

こどもは成長しますので、一度の診察だけでは結論が出ずに定期的な経過を見ることが重要です。症状がなくても定期的に受診して頂き、変化がないかをチェックすることで早めに危険信号を見つけることができると思います。

当院で経過を見ながら必要があれば適切なタイミングで手術のできるような脊椎専門の病院を紹介させていただきますので安心して相談してください。