前十字靭帯損傷|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

〒660-0807
兵庫県尼崎市長洲西通1丁目4-15
06-6401-5330
WEB予約
ヘッダー画像

ブログ

前十字靭帯損傷|かいと整形外科リハビリクリニック|兵庫県尼崎市の整形外科・リハビリテーション科

前十字靭帯損傷

皆さんこんにちは。

今回は膝の前十字靱帯損傷について説明します。

膝には4つの靱帯があり、スポーツや交通事故などで膝をひねったときに靱帯が切れてしまうことがあります。

特に注意が必要な前十字靭帯損傷について書いてみたいと思います。

 

 

~どんな時になるの~

膝の前十字靭帯損傷はサッカーやラグビーなどで相手チームの選手とぶつかったときやバレーボールやバスケットボールで急な方向転換をしたとき、交通事故においては自転車を運転中に車とぶつかりうまく踏ん張れなかったとき、スキーやスケートでの転倒時など膝に過度の負担がかかったときに生じます。

ケガをしてすぐに痛みが出現し、たいていの場合歩行できなくなります。その後、徐々に膝が腫れてきて痛みが強くなってきます。

 

 

~どうなってるの~

膝には4本に靱帯によって関節の動きをコントロールしています。

前十字靭帯と後十字靭帯は膝の真ん中にあり、膝の前後の動きを安定化しています。

内側側副靱帯と外側側副靱帯はそれぞれ内側と外側にあり、膝の左右の動きを安定化しています。

膝を捻ったときにこの靱帯が耐えられないような力が加わると靱帯がちぎれます。

前十字靭帯は関節の中にあるのでこれがちぎれると関節の中に血が溜まり腫れます。

 

 

~診断方法~

受傷直後に来院されたときは膝が腫れて歩行困難な場合が多いです。

まずは骨折の可能性を考え、レントゲン撮影をします。

レントゲンで明らかな骨折がわからないときは膝に注射をして血を抜きます。

血を抜く目的は「痛みを取るため」と「診断のため」があります。

血を抜くと腫れが引くので痛みが軽減します。そして、抜いた血の中に脂肪滴が混入していないか確認します。

脂肪滴とは抜いた血の表面に浮いている油です。靱帯が損傷しただけでは脂肪滴はありませんが、骨折があると骨折の部分から骨の中にある油が浮いてきますので脂肪滴があるとレントゲンではわからないような骨折があると診断できます。

次にMRIをとり、靱帯の状態や半月板、軟骨の状態を確認します。

診断において最も重要なのは徒手的診察です。

受傷直後は腫れていて痛みもあるのでできませんが、1か月ぐらい経過すると日常生活を送るぐらいはできるようになります。このころに膝の前後の不安定性がないかを特有のテストを行い確認します。

 

 

~治療~

まずは痛みを取るために固定し、クーリングします。

痛みが取れてきたら固定は外しますが、不安定性が残存してしまいしゃがんだ時や小走りした時の痛みがなかなか取れなくなります。残念ながら損傷した靱帯は自然にくっつくことはありません。スポーツをしない人はこのままでも困らない場合がありますが、将来的に変形性膝関節症を発症する可能性が高くなります。

治療方法は関節鏡を用いた手術が一般的です。

膝の周りにある腱を採取して前十字靭帯のあったところに移植する方法が一般的です。

手術した後はリハビリが必要になります。

関節の動きや周囲の筋力を鍛えていき、スポーツ復帰には通常6か月以上かかることが多いです。

 

先日も前十字靭帯損傷を負ってしまった患者さんが来られました。

まずは固定し、痛みを軽減します。当院では手術はできませんのでスポーツ整形外科で手術に長けた先生がいる病院に紹介させて頂きます。

この前十字靭帯損傷は手術後のリハビリテーションが非常に大切になります。手術して頂いた先生とコミュニケーションを取り、リハビリ方法をご指南して頂きながら当院でスポーツ復帰に向けたリハビリテーションを行っています。

リハビリでの治療は少しずつ根気強く行っていくことで確実に改善していきます。

 

わからないことはなんでもお答えしますので、困ったことがあれば当院にお越しください。

それではまた来週。